代襲相続の場合も遺留分が認められるのはどんなケース?

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代襲相続の場合も遺留分が認められるのはどんなケース?

本来の相続人が亡くなってしまった場合、代襲相続が起こります。
では、代襲相続人になった人についても、遺留分は認められるのでしょうか。
本稿では、代襲相続の場合でも遺留分が認められるケースについて解説をしていきます。

代襲相続・遺留分について

最初に、「代襲相続」と「遺留分」についての基礎知識を民法に基づいて解説します。

代襲相続とは

「代襲相続」とは相続権を喪失した相続人に代わり、その子が相続権を取得することを指します。
相続人の子にも、二次相続によって被相続人の財産を承継することによって、ある程度の合理的な期待があると考えられており、この期待を保護することを目的として、相続人が相続権を喪失した場合に、代襲相続が認められています。
以下のいずれかで、代襲相続は発生します。

  • 死亡
  • 相続欠格(民法891条)
  • 相続廃除(民法892条)

なお、相続放棄(民法939条)で相続人が相続権を喪失した場合については、代襲相続は発生しません。

遺留分とは

遺留分とは、亡くなった人(被相続人)の兄弟姉妹以外の法定相続人が取得することが最低限に保障されている財産のことを指します。
遺言でも、遺留分権利者からは権利を奪うことはできません。
したがって、遺言で長男に全財産を与えたり、愛人に財産を残すなどとしても、遺留分権利者は、遺留分を主張することが可能で、一定の財産を取得することができるということです。

代襲相続人に遺留分が認められる場合と認められない場合

代襲相続人になれるのは、次のような人です。

①被相続人の子が相続権を失った場合(民法887条2項)
→被相続人の孫
②上記①のほか、被相続人の孫も相続権を失った場合(同条3項)
→被相続人のひ孫
③被相続人の兄弟姉妹が相続権を失った場合(民法889条2項)
→被相続人の甥や姪

このうち、①と②の場合(孫、ひ孫)には遺留分が認められますが、③の場合(甥、姪)には遺留分は認められないため注意が必要です。

相続・遺言に関することは加島法律事務所におまかせください

遺留分は、代襲相続により相続権を取得した孫やひ孫に与えられます。
相続について相続人同士でもめている場合、当事者だけで解決するのは難しい場合があります。
そのような場合には、相続・遺言のプロである弁護士に依頼することをお勧めします。
加島法律事務所は、遺言・相続についてのご相談を承っております。
お困りの方はお気軽にご相談ください。

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